KENWOOD PA18-3・安定化電源

KENWOOD PA18-3・安定化電源


修理後のPA18-3

↑修理後のPA18-3。ツマミはかなり前になくしてしまったのでアンプ用のアルミツマミをつけている。


メイン基板のパターン腐食

↑メイン基板を外してみると一部パターン緑青のようなモノがついて腐食していた。3端子レギュレーターも背面も腐食している。


ケミコン交換+パターンジャンパー追加

↑ケミコン交換後、パターンも抵抗値高化のためジャンパー追加。



  最近また不調品・故障品が増えてしまい、しばらく修理に徹することにしました。

そのうち水漏れ等、水道関係も多いので当HPとは関係ないので掲載していませんが、原因を調べてからパーツを買いに行ったり通販で注文したりしてからの修理ですので、結局まとめて10件ぐらい修理するとなると1〜2ヶ月かかったりします。

その中でPA18-3安定化電源は手間はかかるも原因は解りやすかったと思います。

症状と原因

最近、使用中に電圧がプラスマイナス0.4V位フラつくようになってきて不安定化電源となっていました。

これでは意味ないので早速中を見て見ると、ん? なんだこれは?

メイン基板の一部が緑青のようなものが付いて腐食しています。どうしたらこうなる? ってことでこのあたりのパーツを一旦外し、測定してみました。

ひとつは220uF/25Vの液漏れで容量抜けで1uF以下になっていました。さらに基板の銅箔面が腐食で抵抗値高化しています。

どうもこの腐食は液漏れしたケミコンの電解液が基板のリード線穴を伝ってなったようです。

ここは在庫していた少し大きめの220uF/35Vに交換し、高化していた部分はジャンパー線で対処しました。

腐食している3端子レギュレーターはプラス側が78N05、マイナス側が79N05で300mAタイプの小さいもののため、代替品は手に入らず、変えるとしたら500mAの78M05と79M05になります。7805、7905だとサイズが少しキツくなります。

そのためできればそのまま使えないかテストしたら大丈夫そうでしたので、腐食のような部分を磨いてそのまま再度取り付けて使用することにしました。

組み立て後、表示電圧・電流も少々ズレていたので、調整をしたところ0.01V程度の誤差まで追い込むことができました。



配線状態

↑配線状態が解らなくならないよう、いつも分解前にスマホで撮影・記録しておく


動作テストしてみると

電圧がフラつくことはなくなったんですが、起動安定度は今ひとつです。

電源を入れてから徐々に電圧が上がって行き、30分後には0.2Vほど上昇していました。その後は一定になるため今まであまり気にしていませんでしたが、こんなもんでしたっけ?

気になるので再度、検証するべく今度は全分解したところ、他にもリレー基板が腐食しているのを見つけました。

やはりケミコンの下あたりです。この際、ケミコンは全交換した方が良さそうだと言うことになり、今度はサイズまで計って秋葉原に買いに走りました。

交換してみると使用されていたのはニチコンのPFシリーズで、この頃のケミコンは四級塩が使用されていて品質が今ひとつであることが解りました。そのため今はPJシリーズに置き換わっているようです。

既に防爆弁がある時代のモノで、弁が開いていないため油断していました。しかし外してみると底面から液が滲んでいるものも結構あり、全てLCRメーターで計ってみると2/3が使える数値ではありませんでした。

交換は立型ケミコン全部で、チューブラー型は同サイズか小さいモノは見つからなかったので、液漏れがないことを確認して交換を諦めました。


  リレー基板

↑リレー基板の部品面。一見、ケミコンの液漏れがないように見えるが・・・


リレー基板パターン面

↑パターン面を見るとケミコンのあたりが腐食している。


表示部基板

↑ディスプレイ部基板は高さを抑えるためチューブラータイプのケミコンが使われていた。


  液漏れしたケミコン

↑外してみると2/3が測定値不良、うち1/3が液漏れ、結局全部交換することにした。


ケミコン全交換前のメイン基板

↑ケミコン全交換前のメイン基板


  ケミコン全交換後のメイン基板

↑ケミコン全交換後のメイン基板。直径はだいたい同じで背が低くなった。


ケミコン交換前のターミナル基板

↑ターミナル基板は緑色の低頭ケミコンが使われている。


ケミコン交換後のターミナル基板

↑この基板は問題なかったが念のためケミコンは交換。


残念ながら起動安定性は解決しませんでしたが、使用中のドリフトは電流が大幅に変わってもしなくなりましたので、これで修理完了としました。


  RA25Yバリオーム

↑バリオームはRA25YとRA20Yタイプが使われている


ところで動きがなめらかなので電圧調整用のバリオームはRVタイプ(カーボンタイプ)が使われていると思っていましたが、分解してみるとRAタイプ(巻線タイプ)のバリオームが使われていました。

ガリはなかったので今回は何もしませんが、このタイプ、現在は同規格のモノはありませんので今後困るかも知れません。

使用バリオームはコスモスのRA25Y・1kΩと10kΩ、RA20Y・10kΩ、全てBカーブです。RA25Yの代替としてRA24Yなら手に入るかも知れませんが、RA20Yはパーツ屋さんでも見たことがありません。

まあ、困ってから困ることにしましょう。


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